医師が不足している原因とは?

医師が不足している原因とは?

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「医師が無制限に増えると、国民医療費総額が増える。そうなると国家予算にも影響が出て国家の危機となりかねない。」これは医療費亡国論という学説で、国はこれを長い間支持してきました。その為に医師の数は、国によって厳密に管理されてきたのです。その結果、医師不足の問題が起こってきています。

 

医師が不足している原因とは?

 

日本では医師の数は、自由原理ではなく厳格な管理のもとに制限されています。医師免許は国家試験ですが、医学部の定員を管理することで過不足を調整しているのです。日本には現在27万人の医師がいます。フルタイムでの活動は約22万人と言われます。毎年の医学部卒業て国家試験合格者は7500人ほどです。高齢その他で引退する医師も存在します。その差し引きが年間医師の増加数で、日本では3000〜4000名の増加があると言われています。

 

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国民医療費抑制と医療崩壊について

 

医師は、それでも不足していると問題になります。医療が崩壊する問題があるのです。それらは「患者のたらい回し」「産科減少による難民状態」「医師の過労死」「閉院」などです。政府の見解は、「絶対数は足りているが、都会と地方の格差が有り偏在の問題」といいます。医師会は「絶対数の不足」を訴え、対立しています。

 

数字で見てみましょう。人口1000人あたりの医師数は、ODCE加盟国の平均値を下回っています。これは、絶対数の不足を物語っています。また、地方との偏在問題も増えてきています。2004年から全国で「新臨床研修制度」が始まり、それまで機能していた医師派遣制度が消滅しました。この制度は、教授の指示で医師を医局から地方やへき地診療に派遣するものでした。このせいで地方の医師不足が顕著になったとの見方もあります。

 

1986年以降、医学部入学定員を削減してきました。それは背景の国民医療費の低減政策があったからです。その結果、医師不足問題に繋がったとの可能性は否定できません。バブル崩壊後、経済立て直しに躍起になって他の問題はなおざりにされました。失われた10年の間に、医療問題(医師不足)は隠れてしまっていました。さらに世界的大不況が、経済に追い討ちをかけています。政府は、国民医療費を抑制することに様々な手法を講じています。

 

医師数の抑制から現状維持へ世論を背景に変わってきましたが、最近の災害等から医師数の不足が大きな問題となってきています。政府はやっと、方向転換の必要性を認めざるを得なくなってきました。

 

 

■医師国家試験
日本で行われている医師国家資格を取得するための国家試験。医師法に基づいて行われている。大学医学部(医学科)を卒業することが受験の前提条件となっている。

 

■国民医療費
平成17年度の国民一人あたりの医療費は25万9300円、前年度の25万1500円に比べ3.1%増加。国民医療費の国民所得に対する比率は9.01%(前年度8.85%)





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