医薬品卸業界の動向について

医薬品卸業界の動向について

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医薬品卸業の経営環境は、厳しい状況が続いています。従来の慣行が、かえって悪化させています。これからは、経営手腕が問われます。直近の統計では大手6社、すべてが大幅減益となってる今、打開策を模索しています。

 

1992年に医療機関・薬局と製薬会社との価格交渉が禁止され、価格決定権は医薬品卸業者に移行されました。薬価差益問題は、終止符を打ったかに見えましたが、卸業者間には、逆に価格競争が起こり、各社とも利益を悪化させたのです。

 

2003年は、最悪となりました。売値よりも買値が安い逆ザヤを招いてしまいました。利益確保は、本来の卸業では確保できず、製薬メーカーのリベート(割戻し)とアローアンス(販促協賛金)によって利益を得なければならない状況でした。

 

医薬品卸業界の動向について

 

薬価基準の引き下げも追い討ちをかけます。これにより、業界全体の経営環境が悪化したのです。医薬品卸連合会の調査では、売上高伸び率は数年横ばい状態です。高齢化社会・新薬などのプラス効果と薬価基準の引き下げを相殺すればマイナスに傾いています。

 

上場6社の業績からも見て取れます。4社が増収、2社が減収、そして6社すべてが減益です。さらに医療機関からの値引き要求があり、競争せざるを得ない状況です。このままでは医薬品卸存亡の危機を招きます。

 

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「流通革命」の政府介入

 

経営環境悪化と同時に政府介入もありました。「不透明・不適切な医薬品卸業の慣行を改めるべき」との趣旨での指導です。「医療用医薬品の流通改善(改革)」といわれています。不適切とは「不適切な景品やサービス提供」「値引き補償」「未妥結仮納入」「総価山買い」などです。これらは、かつて薬価差益を前提とした悪しき商取引の名残です。

 

これらの改善・適正化を求めるものでした。具体策は、厚労省の「医療用医薬品の流通に関する懇談会」でまとめられました。メーカーと卸業者間では、一次仕切り水準の適正化、割戻し・アローアンスの基準明確化と適正運用が求められました。

 

卸業者と医療機関・薬局の間では、単品単価交渉をすべきこと(どんぶり勘定でやらない)、長期未妥結仮納入は戒めることと4半期報告での妥結を明示するなどです。卸経営者には厳しい舵取りを要求され、経営手腕が問われるところです。

 

 

薬価基準引き下げ
保健医療では厚労省大臣が指定した医薬品以外は原則として使用することができない。それらの医薬品について保険から支払われる価格を引き下げること。





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