臨床検査薬メーカーの概況

臨床検査薬メーカーの概況

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臨床検査薬メーカーは、国内に30社ほどあります。市場的には3000億円規模です。医療用医薬品と違い、検査試薬であるために、化学工業を母体とするメーカーが多いのです。検査薬、検査機器を強みを持つメーカーが成長著しいのです。

 

臨床検査は、高度な科学的分析手法を応用します。測定をすべて行えば時間、労力、費用は甚大です。ですから、簡略化した必要な試薬セットの組み合わせのキット(体外診断約)が使われます。そのキットの国内市場は、約3000億円で推移しています。

 

臨床検査薬メーカーの概況

 

臨床検査薬(体外診断薬)のメーカーは、国内に30社ほどあります。成熟産業となっているため、国内から海外市場へ目を向けています。しかし、世界同時金融危機、医療コスト圧縮の真っ只中で対応に苦慮しています。海外市場開拓は、思うように進んでいません。

 

そのため、海外への輸出診断薬は、ここ数年は700億円規模となっています。その中で、内需拡大、海外展開を行っているメーカーもあります。以下トップメーカーの紹介です。

 

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ロシュ・ダイアグノスティック

 

1998年、日本ロシュ(旧)から、試薬本部が分社化しました。ロシュがベーリンガーマンハイムを買収しロシュ・ダイアグノスティクス株式会社となりました。新商品開発に優れています。研究用遺伝子解析事業に注力しています。患者のベッドサイドで行うPOC検査事業では他社の追従を許しません。

 

 

アボットジャパン

 

1964年日本アボット株式会社として設立。日本のRIA(放射線物質を利用した体外診断薬)市場の牽引役です。2003年に旧北陸製薬と合併し現在に至ります。免疫検査装置などの拡販、拡販検査項目強化で、首位の座をロシュ・ダイアグノスティックと争っています。

 

 

シスメックス

 

1961年に東亜特殊電気株式会社(現TOA株式会社)の医療用電子機器*業界へ参入決定に始まります。翌年、国内初の自動赤血球計測装置を実用化し、日本のヘマトロジー分野を引っ張ってきました。アジアでの検体検査領域のリーディングカンパニーです。

 

 

栄研化学

 

1937年、興亜化学工業株式会社として創設、栄養食品の製造販売を開始しました。田辺製薬の資本参加を得、1946年日本栄養化学(株)と改名。事業内容も細菌検査用培地の製造販売に拡大しました。1969年(設立30周年)に社名を栄研化学株式会社に変更し、各種検査薬の製造販売を手がけ堅実に成長しています。現在、大腸がんスクリーニング検査薬で海外市場拡大に注力しています。

 

 

富士レビオ

 

1950年、医薬品の製造販売の富士臓器製薬株式会社設立しました。1966年、診断薬市場に参入し、1983年に富士レビオ株式会社に商号を変更しました。その傘下には検査センター「エスアールエル」、中堅トップの位置にいます。強みは中小病院から大規模病院までカバーできる自動測定装置です。海外展開も順調に推移、加速しているところです。

 

 

和光純薬

 

1922年武田長兵衛商店(現武田薬品工業)の化学薬品部門を分離して、武田化学薬品株式会社として発足。1947年に社名を和光純薬株式会社に変更して現在に至ります。研究用試薬部門では国内トップ。検査部門でも健闘し、生化学検査では総合提案型営業を展開中です。

 

 

三和化学研究所

 

1947年、医療用医薬品卸大手のスズケンの子会社として発足しました。糖尿病分野で強く、自己血糖測定装置*には定評があります。事業テーマの集中を行い、MR(営業マン)が400名と充実し堅実なポジションです。

 

 

オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス

 

1981年に日本法人オーソ・ダイアグノスティックス・システムズ株式会社設立し肝炎検査分野で頭角を現します。1995年、日本コダック・ダイアグノスティックス(旧アマシャム薬品)と合併し現在の社名となりました。経営主体は、肝炎分野、輸血関連検査、生化学検査分野が3本柱です。自動測定装置で強みがあります。

 

 

積水メディカル

 

1947年、第一化学薬品株式会社(第一製薬の子会社)として創設、体外用診断薬の国産化に着手しました。その後は順調な経緯をたどりました。2006年の三共・第一製薬合併で積水化学工業株式会社に売却され、完全子会社となりました、社名を現在のものに変更したのです。
強みは、HDLコレステロールの測定試薬など、各種臨床試験薬の開発・製造・販売です。また海外展開も積極的に行っています。

 

 

三菱化学メディエンス

 

三菱化学メディエンスは三菱化学の診断薬子会社です。2003年にヤトロンおよびダイアヤトロンと合併統合して、三菱化学ヤトロンが誕生しました。その後、2009年に三菱化学ビーシーエル(臨床検査委託業)、三菱化学ヤトロン(検査薬メーカー)、三菱化学安全化学研究所の三社が合併し、現在の三菱化学メディエンス株式会社として動き始めたのです。
グループヘルスケア事業を統合したことで事業規模拡大と競争力は強化され、飛躍を期待されています。

 

 

医療用電子機器
輸液ポンプ、シリンジポンプ、医療用テレメータ、人工呼吸器など、電子工学を活用した医療機器のこと。

 

自己血糖測定装置
糖尿病の治療では、血糖を適正にコントロールする必要がある。日常の生活でも、血糖の動きをチェックできるようにした装置のこと。





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