日本の先進医療の種類とは?

日本の先進医療の種類とは?

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2006年、健康保険法が、一部改正されました。「高度先進医療制度」を廃止、「先進医療制度」の創設です。先進医療制度は、最先端医療を保険給付対象にすべきかどうかを判定するために設置されています。混合診療が認められ位置づけは、「評価療養」です。

 

日本の先進医療の種類とは?

 

先進医療の分類

 

先進医療制度は、健康保険法で「評価医療」との定めです。混合診療(保険+自由診療)の併用が、認められています。先進医療は、自由診療となります。先進医療は、2つあります。第2項先進医療と第3項先進医療(高度医療)です。

 

第2項先進医療は、薬事法で承認・適用されている医薬品や機器を用いするものです。第3項先進医療は、未承認・適応外の医薬品や医療機器を使用する先進医療を言います。第3項先進医療は、試行錯誤を積み重ねることで承認され、第2項を目指している段階の技術です。

 

2012年1月13日現在で、第2項先進医療は95種類、第3項先進医療は35種類です。

 

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先進医療として承認されるまで

 

第2項先進医療は、保険医療機関から新たに届出があった時点で、安全性や有効性を評価します。医療者で構成される「先進医療専門家会議」で審査し、技術ごとに実施施設の基準が定められます。

 

3項の先進医療については、条件は非常に厳しくなります。申請できる施設は、特定機能病院か緊急時対応が可能な病院、安全対策が実施できるなど、4つの条件を満たす施設限定があります。

 

そのほかに、試験計画、データ管理体制、実地体制、費用などの臨床試験に準じた計画の提出が必要です。申請された試験計画は、「高度医療評価会議」(2008年4月新設:医療者と有識者で構成)で個別に検討され、先進医療専門家会議で妥当性を評価されます。これらに不備があるため差し戻しも多くあります。

 

運用面の課題と制度見直し

 

先進医療制度は、安全性が確保されることが原則です。混合診療で患者負担を軽減し、高度な治療を受けられることが目的です。2008年導入の「高度医療評価制度」は、当初は海外とのドラッグ・ラグ解消を目指しました。

 

国内未承認薬の早期導入、医師主導の臨床試験の基盤整備を行うことが、"裏目的"でもありました。先進医療としての実績から薬事承認までは、企業協力が必要です。「保険収載されて、赤字になる技術には投資はできない」という企業関係者の現実があります。

 

この制度は、見直されなければなりません。





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