癌ペプチドワクチン療法の特徴について

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免疫療法は、手術や放射線、抗がん剤に次ぐ第4のがん医療として認知されてします。最近では、従来の免疫療法にプラスして、癌ワクチンやナチュラルキラー細胞を使った第3世代の免疫療法が承認されています。

 

癌ペプチドワクチン療法の特徴について

 

最適なペプチドを選択

 

最近、『癌ペプチドワクチン療法』が、話題となっています。これは、癌細胞表面に突き出ている特有タンパク質(抗原ペプチド)を人工的に合成しこれを摂取します。そして、細胞障害性T細胞(CTL)がペプチドに反応するので、これを活性化してがん細胞を攻撃しようというものです。

 

これは、免疫療法の一種です。現在は、12種類の高原ペプチドが、第3項先進医療の承認を受けています。免疫反応は、個体特異性といってもい良いものです。Aさんに効果があっても、Bさんには全く効果がない場合もあります。先進医療で承認されている方法では、12種類の候補から最大4種類を選ぶのです。

 

そして、1週間に1回、8週間投与します。この対象となる患者は、ホルモン治療にも反応しなくなって、抗がん剤も使えない患者(前立腺 HLA-A24陽性)です。ワクチン単独では、延命効果は20〜25ヶ月です。実施期間は、久留米大学病院の他4施設で、費用は55万円です。

 

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活性化NKT細胞で肺がんを攻撃

 

2012年1月に第3項先進医療として承認された『活性化NKT細胞療法』は、日本で発見された第4の免疫細胞「NKT細胞」を使った新しい免疫療法です。『NKT細胞』は、ナチュラルキラー細胞に比較して3倍以上の癌細胞の殺傷能力があります。また、活性化せれるとインターフェロンγを放出し、CTなどを呼び寄せる役割を持ちます。

 

さらに、NKT細胞は1つの抗原で活性化できます。そして、あらゆる癌種に攻撃を行うのです。治療法もシンプルです。患者の血液からリンパ球と単球を活性化させて、NKT細胞で目覚めさせる抗原を加えて点滴で静脈に戻すだけです。

 

肺がんに対して、効果が確認された人の生存期間は29.3ヶ月(中央値)でした。この治療の適応疾患は、切除不能の再発進行小細胞肺癌で、化学療法を行っている人が対象となります。実施施設は、千葉大学病院のみです。費用は、1コース60万円です。

 

 

癌ペプチド療法は、手術、放射線、抗がん剤についで第4の癌医療として認知されている免疫療法である。





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