日本の国民皆保険制度の移り変わり

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景気がよかった時代の日本には、老人医療が無料という時期が10年間ほどありました。しかし、少子高齢化社会、経済不況はそういった制度を消し去っていきました。

 

日本の国民皆保険制度の移り変わり

 

医療費の急増の原因となる少子高齢化

 

1961年に日本では、真の国民皆保険制度が適用されました。これより、医療給付体制は大幅な改善を見ました。しかし、その裏には、医療費は急増したのです。国の人口構成がピラミッド形であれば、医療費の増加を補填することができます。

 

しかし、日本では戦後のベビーブームの世代が高齢化して、今や人口構成では大きな比率を占めます。加えて出生率低下、死亡率も低下しています。その結果、世界に類を見ない、少子高齢化社会構造を形成しています。限られた働き手が中高年層を支えるという、無理のある社会構造となっています。

 

この影響は、国保に真っ先に現れました。財政基盤が脆弱化したのです。さらに、老人医療の無償化は1973年に始まったのですが、医療費の急騰を引き起こしました。医療保険財政があっという間に余剰金を吐き出し、存続の危機を迎えています。老人医療無償化は、10年間で終了しました。

 

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右往左往する老人医療財政

 

1983年、この老人医療財政難を何とか打開しようと、老人保健法を制定しました。70歳以上の老人には、強制的に本法が適用されました。高齢者の一部負担を始めたのです。外来1ヶ月400円、入院1日300円(2ヶ月限度)としました。受診抑制策ですが、本質的な解決には至りません。

 

そして、徐々に自己負担額を増額しました。2002年、本人負担額は定率1割負担(ただし上限あり)の導入となったのです。また、対象年齢も75歳まで引き上げられます(5年スライド方式)。そして、2008年、後期高齢者医療制度が開始されました。75歳以上の高齢者が全て対象です。

 

自己負担率1割、所得者(現役並)では3割となりました。保険料は、発足当時は1割です。しかし、引き上げできるような仕組みが盛り込まれています。日本の国民皆保険制度は、世界に誇るべきものです。しかし、社会構造の変化による財政問題により、混迷を極めているのです。

 

そして、今後も落ち着くまでには、迷走を余儀なくされています。





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